2015年02月22日

美術館紀行〜「ウフィツィ美術館展」〜

「ウフィツィ美術館展」
東京都美術館/2014年10月11日〜12月14日

長らくブログを更新していなかったので、もう読む人もいないだろうと思っていたら、過去ログにコメントを下さっていた方がいました。
そんな読者に支えられ、重い腰をあげて、またブログを書くことに(^_^;)
実は、去年行った美術展のブログを途中まで書いていたのですが、アップする時間がなく今頃になりました。(←遅すぎ(^_^;)

○「聖ヤコブス、聖ステファヌス、聖ペテロ」ドメニコ・ギルランダイオ
st stephan.jpg
貝殻型の壁龕に三人の聖人が色鮮やかな衣を纏って立っています。特に衣の赤が鮮やかで目を引きます。三人は、羽根ペン、鍵と聖人のアトリビュートを持っています。
壁龕の柱にまで細かな装飾が施され、丁寧に描かれた美しい作品です。

○「哀れみのキリスト」ペルジーノ
christ-in-pieta.jpg
正面にキリスト、右手に聖母マリア、左手にマグダラのマリア、背後にはニコデモがキリストを支えている構図。柔らかい色彩と表現力は、ラファエロを彷彿とさせ、ラファエロの師匠だけのことはあります。巨匠ラファエロの誕生は、ペルジーノなくしてはありえなかったでしょう。

○「聖母子と天使」サンドロ・ボッティチェリ
フィリッポ・リッピの有名な聖母子とほぼ同じ構図。一瞬、リッピのコピーかと思った(^_^;)

○「パラスとケンタウロス」サンドロ・ボッティチェリ
pallas-and-centaur.jpg
半身半馬のケンタウロスの髪の毛を、女神パラスが掴んでいます。パラスは、濃い緑のマントを羽織り、ダイヤの指輪をモチーフにした白い衣を纏っています。頭につけたオリーブの蔓が体や腕に絡みついています。この深い緑が印象的な作品。ダイヤの指輪はメディチ家を象徴しているそうです。肉欲を象徴するケンタウロスが純潔の女神パラスにやりこめられることで、婚礼を賛美しているのだとか。

○「聖母子と洗礼者ヨハネ」サンドロ・ボッティチェリ
madonna-and-child-and-the-young-st-john.jpg
赤い衣のマリアがかがんで、幼子イエスを洗礼者ヨハネに抱かせようとしている場面。
ヨハネが十字架を抱えながら、イエスを抱きとめようとしている構図は、後の磔刑、十字架降下を暗示させる道具仕立て。

○「キリストの礼拝」マリオット・アルベルティネッリ
フラ・アンジェリコの天使を連想させるカラフルな羽根をもつ大天使ガブリエル。ガブリエルにひざまづくマリアは若く優し気な表情。イエスは右手に釘、左手でガブリエルの差し出す、茨の絡みついた十字架に手を伸ばしています。受難の象徴を手にする幼子には、ちょっと同情してしまいます。そんなイエスの足元には、可愛い小鳥ゴシキヒワが。でも、このゴシキヒワもイエスの受難の象徴です。人類の罪を贖ったイエスの受難を思わせる作品。

○「バッチョ・バンディネッリの肖像」アンドレア・デル・サルト
Portrait_of_Baccio_Bandinelli.jpg
黒い帽子にグレーの服の若い男性は、なかなかに厳しい目つきをしています。
考え深げな青年の内面を上手く捉えた作品です。
バッチョ・バンデネッリは、フィレンツェのヴェッキオ宮前にミケランジェロのダヴィデと共に置かれた「ヘラクレスとカクス」という像の彫刻家ですが、ミケランジェロに憧れたこの彫刻家の作品は無残にこきおろされ、才能のなさを露呈してしまっています。が、ミケランジェロの隣に並ばなければ、それなりの彫刻家なのではないかなとも思います。

続いて、額縁の個人的忘備録。ブログ読者にとっては、「なんのこっちゃ」というものなので、ま、読み流してください。

○「聖ヤコブス、聖ステファヌス、聖ペテロ」ドメニコ・ギルランダイオ
外端から、ラムズ・タングー、ガドルーン、中央と四隅に巻き葉模様の彫り、ビーズ。

○「殉教者聖ピエトロの説教と殉教」マッラーディの画家
外端からエッグ&ダーツ、波文様、デンティル(歯飾り)

○「ロッジャの聖母」サンドロ・ボッティチェリ
この絵につけられたオリジナルの額縁。
非常に重厚なタベルナクル額。こんな額縁、イタリアから来ない限り、日本ではまずお目にかかれません。本当に貴重です。
上から、棟飾り、ルネッタ、ルネッタの両脇にロゼッタ、エッグ&ダーツの彫りのコーニス、コリント式の片蓋柱、プレデラ。

○「キリストの礼拝」アルベルティネッリ
見事な彫りの豪華なトンド額(円形額)。
外端から鱗模様、ラムズ・タングー、果物と葉の彫り、ラムズ・タングー。

○「聖母子と洗礼者聖ヨハネと二人の天使たち」フランチャビージョ
アルベルティネッリのトンド額と似た額。

○「聖母子と洗礼者聖ヨハネと二人の天使たち」ロレンツォ・ディ・クレーディと工房トンド額。
外端から鱗模様、4つのロゼッタ、ラムズ・タングー。

○「バッチョ・バンデネッリの肖像」アンドレア・デル・サルト
外端からラムズ・タングー、ギローチェ、ビーズ。

○「聖母子」ポントルモの原画に基づく
壮麗な彫りのリバース額。
うねる巻き葉の深い彫りが二重になっていて、非常に迫力のある額縁。
このうねりこそ、マニエリスムからバロックへの変遷が感じられます。

○「女性の肖像」ロッソ・フィオレンティーノ
波打つアカンサスの彫りのあるリバース額。アカンサスの背景は、パンチングが施されています。

ブログ更新は遅くなると思いますが、また記録しておきたいことがあったら、更新すると思います。気長にお付き合いいただければ幸いです。
posted by ひつじ at 22:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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