2014年07月28日

「まぶしい庭へ」エミリー・ディキンソン/ターシャ・テューダー

140728_115803.jpg「まぶしい庭へ」
エミリー・ディキンソン詩、ターシャ・テユーダー絵、カレン・アッカーマン編、
ないとうりえこ訳

2006年のblogに取り上げた
『A Brighter Garden』(Tasha Tuder/ Emily Dickinson)
の日本語訳がついに出版されました。今月出たばかりの新刊です。
『A Brighter Garden』は、1990年にターシャの挿絵で出版されたので、24年たってようやく日本語版が出たことになります。
世界には、まだまだ日本に入ってきていない良い本があるのでしょう。
ディキンソンの詩の翻訳は、ターシャ・テューダーの本を何冊も訳している人。
ディキンソンの詩を一般向けにわかりやすく訳すのは、なかなか難しいだろうなと思います。
洋書の原文と翻訳をいくつか載せてみます。
絵は、詩の挿絵とは違い、私の勝手なセレクトです(^_^;)

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The Moon was but a Chin of Gold
A Night or two ago-
And now she turns Her perfect Face
Upon the World below-

Her Forehead is of Amplest Blonde-
Her Cheek – a Beryl hewn-
Her Eye unto the Summer Dew
The likest I have known-

月は 金のあごだった、
一日、二日まえには。
いま 月は 完全な顔を
下界に 向けている。

ひたいには たっぷりと金髪、
頬は エメラルドの色、
視線を 夏の夜露に落としている。
わたしの いちばん好きな 月のすがた。

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It sifts from Leaden Sieves-
It powders all the Wood.
It fills with Alabaster Wool
The Wrinkles of the Road-

It makes an Even Face
Of Mountain, and of Plain-
Unbroken Forehead from the East
Unto the East again-

It reaches to the Fence-
It wraps it Rail by Rail
Till it is lost in Fleeces-
It deals Celestial Vail


It Ruffles Wrists of Posts
As Ankles of a Queen-
Then stills its Artisans-like Ghosts-
Denying they have been-

天の 鉛の篩で ふるわれて、
それは こまかに 森の上にまかれる。
道のでこぼこを、それは
白いウールで 埋める

山々の顔つきも、野原の顔つきも、
それは のっぺらぼうにする。
それは、 東から ずうーっと 行って
また 東まで、ひとつのひたいにする。

それは、まきばの柵の高さに達して、
柵の一本、一本をおおい、ついに、
一枚のひつじの毛皮かと、思わせる。
それは、天のベールを 配ってまわる。


棒くいの手首に ふわふわ巻く、まるで
女王のくるぶしに 巻くように。それから、
雪の職人たちは動きを止めて、幽霊のように
ひそっとなる、彼らはいなかった、と思わせるのだった。

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The saddest noise, the sweetest noise,
The maddest noise that grows,-
The birds, they make it in the spring,
At night’s delicious close.

世にも かなしい音色、きれいな音色、
世にも 狂おしい音色が 湧き上がってくる-
この春の季節の 小鳥たちの 交響楽、
夜が閉じる 甘いこの時刻に。

posted by ひつじ at 13:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 英詩 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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